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私の勤める会社は、規模が小さいため、従業員数も少なめです。
そのため、社長の思い描く働かせ方は、どれだけ経費をかけずにたくさん働いてもらうかが重要になります。
食品に関わる仕事であるため、賃金が低く、仕事量はしっかりというのが現状です。
BtoBのビジネスになるため、お客様が大手だとしても、利幅はなかなかに削られるため、薄利多売の状態になってしまいます。
使用する材料は、全て国産であるため、大口のお客様であるほど、情報をしっかりと持っているため、値段交渉も簡単ではありません。
売値が公開されているわけではありませんが、大手であればあるほど、業界の情報には詳しいので、隠し事もできません。
商品の見積りを出す時には、適正価格がある程度想定されるため、いかに遠くない金額を提示できるかが価格決定のポイントになります。
攻め過ぎず、守りすぎず、相手の機嫌を損ねずが大事です。
弱そうに見える当社ですが、強みもあります。
原料販売者が相場よりも断然安いルートを持っているため、同業他社よりも、比較的安価な提案が可能なのです。
大手と繋がれていられる理由は、そこのポイントです。
利幅が押さえられると言っても、潰れるほど苦しいわけではありません。
思ったほどは、儲けられないという感じです。
ここまで説明しましたが、じつは私、営業などではないため、金額設定にはあまり関わっていません。
このような感じですが、私個人は管理職をしております。
いくら大手との付き合いがあるとはいえ、コロナの影響はしっかりと受けてしまいます。
食品を扱う会社ではありますが、飲食店ではなかっため、ニュースで見るようなお客様がゼロということはありません。しかし、飲食店以外も買い物客の減少は、しっかりと影響しており、売り上げの減少は免れませんでした。
泣いても、喚いても何かが変わるわけではないため、自分で3年間くらいのコロナによる変化を想定して仕事を考えていこうと思い、社長に相談をします。
社長と言っても私の親族であるため、けっこう遠慮しません。
まずは、お客様が廃業したり、撤退する可能性がないかを検討しました。
飲食店以外の食品関係者は、コロナで売上減少の影響はあるものの、幸いにも廃業・倒産するほどのダメージではなかったため、今後3年間は、営業を続けるだろうと判断をします。
幸いにもその考えが外れることがなく、お客様の努力とご尽力でなんとか乗り切れそうな雰囲気です。
とはいえ、中には廃業を決断した会社があったことも事実なので、なかなか緊張感をゆるめることができない状態でした。
当社でも売り上げが減少している事実があったため、損益分岐点を下回ることも珍しくなく、従業員を休ませたり、場合によっては解雇の検討までありました。
もともと、利幅が低かったこともあり、お客様の売上減少は、当社の売上に大きく影響します。
BtoCビジネスは展開していなかったため、飲食店や直売店を持っておらず、お客様の売上に頼るビジネスであることがなかなかに響きました。
食品に関わる商売では、弱みと強みが極端です。
1番の弱みは、利益の低さです。
一部の高級飲食店や業者を除けば、ほとんどの会社は、薄利多売での商売が常識となっています。
特に当社のような、お客様に直接販売しない、中間ポジションの場合、原料費と売値が他社によって決められてしまうため、成果は想定を超えることがまずありません。
良くても成果通り。
が現状です。
この利益率の安定的な低さは、生涯解決が難しい課題でもあります。
とはいえ、強みがあることも事実です。
一番の強みは、販路の広さです。
BtoBビジネスである当社の場合、お客様との契約が1件決まると、商品を最終的に買われるお客様の対象人数が数十から数百人になります。
1件の契約を取る難しさはあるものの、売れる商品が1種類増えるだけで、売上がわかりやすく上がります。
薄利多売であることは、厳しいことは現実ですが、当社のようなスタイルの場合、1件の契約で対象となる人数の多さは、強みでもあります。
食を扱う会社にとって、薄利多売は避けられない運命ですが、高値で少人数を相手にする場合でも、安値で多勢を相手にする場合も、結局利益的には平均的にならざるを得ません。
一部の会社・店舗を除けば、お客様の数をどれだけ増やせるかが、商売で勝ち残るために必要なことです。
コロナにより、時代が代わり、お客様にも変化が見られるのは事実です。
いままでの常識が通用しなくなっていることも実感します。
これからの時代を勝ち残るために、時代の流れを読み、知識を増やし、感度を高め、挑んでいきたいと考えています。